前回、予想配当利回りとは?についての投稿をしました
予想配当利回り以外にも、過去の配当利回りについても記載しました
今回は過去の配当利回りについてと、私が最近行っている活用方法について書いていきます
過去の配当利回り
まず過去の配当利回りについてのおさらいです
過去の配当利回りは、過去の配当金とその配当金が分配された時の株価で計算をされています
IR-BANKでは、各企業のこれまでの業績が詳細に調べることができ、過去の配当金額、配当利回りについても容易に調べることが可能です
下の表は前回も使用したINPEX(1605)の過去の配当利回りとなっています
前回は過去3年の平均配当利回りを計算して、現在の配当利回りと比較しましたが、今回はそこからもう一歩踏み込みたいと思います。
私の活用方法
下の表は私が保有している銘柄について、エクセルで整理した配当利回りについての表です
見づらくて申し訳ありませんが、色で見てもらえるとわかりやすいと思います
左から現在の配当利回り、四季報による利回り予想、過去3年の配当利回り、予想配当利回りと現在の配当利回りの差、過去3年の配当利回りと現在の配当利回りの差、過去3年で一番高い配当利回りと現在の配当利回りの差、これらの差をすべて足した値となっています
現在の利回りでは4%を超えた銘柄を深い緑で示しています(高ければ良いわけではない)
利回り予想と過去3年の平均利回りに関しても4%を超えている銘柄は黄緑で示しています
現在利回りとの差がプラスに転じている銘柄は黄色で示しました
また、それらを足した値がプラスに転じているものはオレンジで表しています
表はこのすべての差を足した値で並び替えをしているので、要は色付きのところが高配当、割安感にあるという事がわかると思います
例えば、この中から選ぶとしたらブリヂストン(5108)、旭化成(3407)、CACHD(4725)、全国保証(7164)、シチズン(7762)あたりが相場的には買いだと思われます
直近3年の過去平均 vs 過去Max
前回、INPEXについて言及した際は過去平均のみでの話をしましたが、では何故過去平均だけではなく、過去3年のMaxが必要なのかということです
先の表を過去3年の平均配当利回りで並び替えてみました
気づきましたか?平均と過去Maxとの差が大きい銘柄が多く存在します
一番乖離が大きいのは日本特殊陶業でしょうか
コマツや三井住友もそれなりに乖離していますね
この原因として考えられるのがコロナ禍による減収・減配です
コロナによる影響
これは日本特殊陶業の2019年からの配当金と配当利回りです
2021年に10円の減配で配当利回りは前年の4.6%→3.14%まで低下し、その後は増配による影響で配当利回りを伸ばしています
こういった場合、過去3年の平均配当利回りだとコロナ禍の業績を拾い上げてしまうため、低く見積もられてしまいます
そのため、配当利回りという点では直近で一番高い6.07%を超えるような株価での購入を検討すべきだと考えます
ちなみに今年の日本特殊陶業の配当は減配により133円となっていますので、配当利回り6.07%を超えるのは、株価が2,190円となります
現在の3,313円が如何に高いのかがわかると思います
ついでに小松製作所の2019年からの配当金と配当利回りものせておきますが、日本特殊陶業と同様に読み取ることができます
日経平均の高値更新
一方、最近では円安による海外からの投資マネー流入により、日経平均は最高値を更新し、現在の日本株は比較的高値にある状態と考えられます
これは三井住友FGの2019年からの配当金と配当利回りです
2020年には7.24%と驚異的な配当利回りを見せていますが、過去3年間では2022年の5.37%も中々の高値です
三井住友FGはコロナ禍でも減配をせずに、その後も着実に増配を行っていますが、2023年の配当利回りは過去5年で最低となっています
もちろん平均もその分下がりますよね
さらに現在の配当利回りは4%を切っていますが、このことからも現在の株価が如何に高いかということがわかると思います
2024年予定の配当は250円の予定ですので、配当利回りが5.37%を超えるような株価は4,655円となりますが、現在の株価は6,535円あたりになっています
それだけ日本株が好調ということがわかると思います
今は買わないべきか?
ここまでの記事を見てもらえると、今の株価がコロナショック後と比較しても如何に高いかがわかると思います
じゃ、割高の株を買うべきでは無いのか?と言われるとそうは思いません
日本経済は失われた30年とも言われるように長年低迷してきましたが、近年は日経平均株価も最高値を更新したように、これからもさらに伸びていくとも考えられます
また一方で一時的な成長に過ぎず、どこかで暴落が来るとも噂されています
そんな中でやっぱり信頼できるのは配当利回りだと思うんですよね
買った時の配当利回りが自分が納得した利回りであれば、株価が下がれば利回り上昇になるし、株価が高値を更新していけば含み益になります
そういう意味で、先に紹介した日本特殊陶業も三井住友FGも今の配当利回りが適していると思えば買いなんだと思います
また、今回紹介した銘柄は減配をしていますが、減配をしない銘柄や連続増配等銘柄を選べば、配当額が減る心配も少なくてすみます
個人的には、どこかで米経済のリセッションの影響を受けて株価が下がることによる、配当利回りの上昇を期待したいので手を出しませんが、今買うならその場面でも買い増しをすればいいだけです
まとめ
今日は最近私が実践している、過去の配当利回りの活用方法についてでした
本当は過去3年といわず、もっと遡って調べた方が良いと思うので、興味がある方は調べてみてください
配当株を上手に選んで暴落時も暴騰時もどっちもラッキーと思えるようなスタンスを作っていきたいです
おわり
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